教育

指導力の向上…

2009年12月26日の朝日新聞朝刊から。
河合塾の元理事、丹羽健夫さんの文章が興味深かったです。

「人気講師になるには何か要因があるのではないかと思い、いろいろ聞いてみると、彼らは共通して授業の準備に大変な時間を費やしている。その年の最初の授業の場合、90分の授業1コマの準備に平均7時間かけていた。どういう準備かというと、準備の半分は、授業のシナリオ作りをする。残りの半分の時間は、どういう言葉を使って説明すればわかりやすいかを考える。つまり、言葉選びです。」

丹羽さんは、「まず正規教員を増やし、雑務から解放せよ」とおっしゃっています。
まったくその通り。いま、一番削られているのが授業準備の時間です。いや、されている方も中にはいらっしゃるのかもしれませんが…7時間の準備時間はとても無理…。時間をかければいいというものでもないでしょうが、勤務時間の中で授業準備に充てている時間っていったいどれくらいあるのでしょう…。
別に〈人気講師〉を目指すわけではないですが、昨今いわれる〈指導力の向上〉のためには、「免許更新制」でも「教員養成課程6年制」でもなく、自主的な研修のできる時間を教員に保障してくれさえすればよいとおもうのですが…。

一日の労働時間を7時間45分とする、という勧告がありました。けれど…実労働時間からするととてもかけ離れた時間です。
せめて冬休みに、少しでも研修します。
今日から年末年始の6連休。

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2010夏合宿日程

合宿で毎年お世話になっている、湯沢の「ウッディハウス ホスタ」さん。
来夏の合宿日程打合せの結果、昨年までと同様に8月6日〜9日まで、3泊4日の日程でお世話になることとなりました。この日取り、今回はたまたま土日をはさみます。卒業生のみなさんも、よろしかったら遊びに来てみてください。
前回は海に向かった美術部、陶芸部と一緒の予定です(^O^)

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台本決めをしました

今日の部活では、これまで10日間くらいかな、かけて読んできたさまざまな台本について午後の4時間くらいかけて話し合いをし、これから取り組む作品を決定しました。
「父帰る」「マッチ売りの少女」「改札口」「売春捜査官」「トランス」「赤鬼」「ねずみとり」「道路」…などなど、その他創作台本なども持ち寄り、ひととおり全員で今日まで読みあわせをしてきました。
「どれがいいか、今日の帰りまでに候補をひとつ決めてください」なんて提案を担当の生徒が朝の打合せでしていたのですが、お。これは手を挙げて決めてしまう多数決とやらをやりそうですね、とおもってしまって、話し合いのやりかたに介入をしてしまいました。
よぉく話し合って決めること、単純に多数決で決めるのではなく作品について感じたことを言い合って共有する場を持つこと、たとえ一人でも〈この作品はどうしてもいやだ〉という意見があるうちは多数決で決めたりしないこと、としました。
午前中は最後の候補の作品の読み合わせ、そして午後から話し合いです。
大丈夫そうなら最初だけ話し合いに付き合って、あとは任せようかな…ともおもっていたのですが、あちこち試行錯誤しながらもなかなかいい話し合いにもなり、結局ずっとつきあっちゃいました。

おもしろかったやりとりをひとつだけ記しておきます。
「Aの作品では、動きがあんまりないのでちょっと物足りない。もっと大きく身体を使って動き回る台本をやりたい」
という意見に対して、
「この前、『アンネの日記』の本を(劇団民芸・石巻美香さんのWSで)読んだじゃないですか。あのときって、ずっと二人は座ったままで、最後に立つ、という動きをするだけだったけれど、身体の動き自体は少なかったのに、心の中はあちこち動き回ってどきどきしちゃいましたよね…ぼくがそう感じただけなのかもしれませんけど。だけど、だから、大きく身体を動かさないからといって「動きがない」というのは違うんじゃないかな、とぼくはおもいます」
なんて意見が。

話し合いを聞きながら、心の中でニコニコしていました。

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台本検討中

2月あたりに校内でやりたい、としている公演の台本検討中です。与えられたからやる、というのではなくやりたいものをやってほしい、見つけてほしい。いろんな本を提案しています。

生徒からもちらほらと候補が出てきました。アゴタ・クリストフや、アガサ・クリスティ。上演できるかどうかはともかく、まずは気に入ったものを探して意見表明できることがだいじです。

芝居づくりのたのしいひとときです。

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桐朋短大試演会

桐朋短大2年生の試演会に行ってきました。
桐朋小学校には研究会でおじゃましたことがありましたが、同じ敷地内にある短大小講堂に伺うのは初めて。狭いと聞いていましたが、そう思って行ったせいかむしろそれほどでもないのではと感じました。けれど開演前には桟敷席もぎっしりの満員。直前に入場された桐朋の先生らしき方の席もないほどでした。
出演していた勤務校の卒業生、今までずっと無垢な子ども的な役が多かったのですが、60年配の熟年女性という新境地開拓です。かつてより声の音域も広がり、成長したな、と感じさせられました。また、俳優修業という点でいい配役をいただいたな、ともおもいました。ただ、かつての彼女を知るからこそそう思えるのであって、初めて接する観客からすると、かつて栄光に浴しながらその後隠遁生活を送るきっかけとなった友人について語るには、まだまだ人生の経験を積んだ年配者の深みが足りないと感じられるのでは、とおもいました。挑戦しがいのあった、これからも彼女の課題となるであろう、いい役だったとおもいます。
同期の卒業生たちにも久しぶりに会えました。就職先で責任ある仕事を任されはじめ戸惑っている者、短大から4大への編入を決めた者、就職氷河期にいくつもの会社に挑戦している者…それぞれのステージで精一杯頑張ってほしいとねがいます。

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2009年の中央発表会・講評メモと審査結果

2009年の中央発表会・講評メモと審査結果です。

講評に先立ち、生徒審査員による中央委員会賞の発表です
★中央委員会賞 都立府中西 三島ゆたか作『真夏のおでん』

■講評
審査員の方々は
山口宏子さん(朝日新聞)
中根聡子さん(舞台美術家)
水下きよしさん(花組芝居)
前田司郎さん(五反田団)
中川正さん(埼玉県立越谷高)
小林洋さん(都立国分寺高)
川口国春さん(都立荒川商業高)

 以下、講評は逐語記録を目指した聞き書きです。あくまでもメモとして参考にしてください。
 …「講評の著作権」が気になってしまって、ブログアップが遅れました。発言者の特定を避ける形でアップします。それぞれの学校の技量向上に役立てられることを願います。

□都立竹早高校
○審査をしながらとても楽しませてもらった。たぶん、映画のタイトルからの題名決め。ノベライズの小説であったりしましたが、元々この作品は舞台劇。長いものをほぼ忠実に一時間に抑えたのはたいへんだったのでは。個性的な人々が出てきて、みんなそれをやりたかったんだろうと思った。主人公のおおぬきはベテランがやるのだけれど、
 最初と最後が揃っていて、インパクトのある絵を観客に印象づけていた。
 いくつか注文を。ひとつは、感情が高ぶるところで台詞が不明瞭になる。もう一つ、あてぶり風になる動作、みんながやると不自然な振付を見ている風になる。
この学校に限ったものではないが、長い戯曲を一時間にまとめる苦労を感じたが、全体を短くするのと、ある部分を取り出して強調する、私たちはこう読みました、という新しい作品にするという手法もある。この中で本当に自分たちがやりたいものは何だろう、ということを考えられれば、ダイジェストではない自分たちの作品になる。
○俳優の芝居はよかったが、練習している感じが見えてしまった。あまり見えちゃうとよくないところがある。練習すると、芝居が似てしまう。同じ服を着ているようになる。ひとつ一つの役を立てていた。
○映画も舞台も観たことなかったのですが、途中でうるっとしました。下手に白い壁があり、書き割りと立体のツタがあるがとても綺麗でした。病院の窓などを足してもよかったかな。劇中劇の衣装はとてもかわいかった。普通のシーンの時に、すごく暴力的なことばを使う看護婦さんとかにはちょっとした小物を使うとか、わかりやすい髪飾りをパコにはつけるとか、キャラクターを立てられると入り込めたのでは。

□都立八王子北高校
○時代劇、楽しませてもらいました。時代をさかのぼるだけでなく、ファンタジーにできる。男の子、帯が高い。袴ちゃんと帯をして着させてあげるとよかった。こういう機会があるときに、ちゃんと着てほしかったな、とおもいます。帯は腰骨でするとかっこいい。お芝居やるときは、タオルを一枚入れると動かない。装置はよかったですね。お芝居もよかったですが。自立しているふすまがまたよかった。暗転が長いので、リズムが壊れるのが残念でした。また、ぜひ時代劇にチャレンジして殺陣もいっぱい入れてください。
○すごくおもしろかった。サスペンス要素が強い。どうなるんだろう…とおもったときに暗転が挟まってしまう。他の学校でも、暗転が入るとそこで休憩、みたいになってしまって、集中が切れてしまう。いらないのでは、という暗転がたくさんあった。ふすまの入れ替えとかで工夫していたが、まだまだカットできるところがあったのでは。途中で刀を落としたりしたときの対応が冷静でよかった。興奮状態なんだけど、冷静に見られている。芝居が画一的、どうしても時代劇のせいか似てしまう。そこがもったいなかったかな。普段のみんなのほうがもっときっと個性的なはず。だいじなせりふのときに大きく言おうとするあまり聞こえなくなってしまうところがあった。間を取る、とかの方法など流れやリズムで強調する方法を学べればよかったかな。もうちょっといろいろ考えてみるとよかったかと。
○枠がなくって回転するふすま、すごいアイディアだとおもいます。転換が多くなってしまった。白いふすまの面と、茶色い壁の面のほかに、和柄の生地をはって抽象的な空間をつくるとか、火事のスペシャルとかいろんな絵ができたのでは。スモークとか柱の仕掛けとかチャレンジしたのはよかった。もうちょっといろんな試行錯誤を重ねてほしい。

□都立府中西高校
○君達は高校生か。ほんとに商店街のおじさん、おばさんの昭和のにおいがした。台詞に力が入っていないのがよかった。それでいて会話になっているし。計算してわざと台詞をずらしたり、盛り上げて収束に行く。一部台詞が音が重なってわからなかった。この劇場は、ゆっくりしゃべる、母音を気にするとよくなる。
二人はまだしも、五人くらいで横に並んじゃうのがもったいない。
前ばかり見ないで、動きのあるしばいを目指してほしい。
漫画チックな長女、あれは逆によいな、とおもった。そういうことで嘘くさいのを逆に脱却した感じになる。とにかく、抜いた芝居ができるのはとてもいい。キャラクターで攻めるものだけではなく、自分の年齢に近い芝居もやってほしい。
○注文から。魚屋さんの顔に落書きするところ、もっとはっきりやってほしい。誇張していいのでは。見たいんですよね。ああいう生活感のある演技は高校生には難しいと思いましたが、声を張らずにヨシゾウさんの台詞がよく聞こえる。いい例でした。共感できるいいストーリーなんですが、それに頼ってしまう。やりながら、ほんとうにこうだろうか、というところを通り抜けると深まる。大人が本当にこういう理由でお店をたたむだろうか。ということを一回考えて、流れがおもしろい芝居をやるときは、一回疑う、自分の行動を見直してほしい。
○丁寧に書いてある書き割りを見てわくわくしました。すごい生活感が出ていてよかった。のれんやエプロンにもロゴが入っていたし、葦簀があってツタが絡まったりパラソルがあったりと季節感があった。酒屋さんの壁の色の選択になぜ、とおもった。みんなが見慣れている雰囲気の酒屋さんを作った方がよかったのでは。

□村田女子高校
○女子高生パワー炸裂、高校生というのはずるいな、と感心すると同時に、遙か昔をおもって嫉妬する素敵な作品でした。日常の実感をベースにしていてい生の等身大の姿でたいへん好感をもちました。日常をある種戯画化したり、むだに走り動き回る過剰なエネルギーが若さの表現であり、不安定な自分を表していると思いました。しょうもないギャグがまたセンスがある。部屋を出て行くとき、子どもは連れて行くわ、と冷たい声でいわれるといいな、
もう一つ上にするには、彼女たちが抱えている内面を、もうちょっと作品に影響させていく。部活に出ないで変える、一つは進学のことが絡んでいますが、みんなが持っている葛藤を明るくて元気ななかに、ちょっとずつ入れるだけで深みを増す。
似ているからこそ、高校生が高校生を演じるのは難しい。まあまあ仲良くなってよかったね、というところを乗り越えることを期待する。
○すごくおもしろかった。間もよく、ギャグのセンスもよかった。よくわからなかったところもたくさん。ネタっぽいところとストーリーっぽいところがわかりやすかったので、ネタの感じのところで本のところもやってくれた方が潔い。音を同じ音をつかっているので、そこに工夫。頭を使わないで、身体だけで作ってほしいと思いました。
○私も女子校出身なので、楽しい日々があったな、とせつなくおもいながらみました。ビジュアルでパッと伝わってきました。
全部の飾りが後ろになっていたので、とりにいくという動きが一定になった。いすが前にあるとか、全体のものを使いつつ行けるといいかな。
衣装も変な作り物をいれるとかするといいかな。

□都立東高校
○途中、これぼくがおっさんだからかもしれないけど、最初大人から見た高校生みたいな感じがして、三人の関係がはっきりしてからおもしろくなった。
最初のシーンがごちゃごちゃして、聞き取りにくかった。レベルチェックをちょっと怠ったかな、と思いました。たいしたことない、自分たちの努力と関係ないところで残念なことが起こるので、神経を使ってほしいと思いました。台本的には、三人の子と周りの子との落差がはっきりしすぎていて、もう少し絡み合って、周りが三人の関係に絡めるとよかったかな。全体のシーンを見ていて、楽しくなる。椅子を取り合ったり、ラップをしたり、ニュースのシーンとかとてもよかった。聞こえなかったり、声が重なったりする技術的なところで損をしている。
○おもしろく見ました。かなり力の入った戯曲なので、ことばが聞こえないともったいない。音のレベルが違っちゃうので、生の声が聞こえなくなってしまう。客席のあちこちに友だちにいてもらってチェックする。
メインの三人の中で、ほりかわというキャラクターがとてもおもしろい。
彼女のキャラクターをもう少し踏み込んで書かれていれば、二人の関係に入ってくる堀川さんのおもしろさが際だつのでは。
東に限らず、歌詞のある歌を使っている学校が多かったが、なかなか劇薬で、むしろ作品をじゃましてしまう。歌詞に引っ張られて、この歌を使う意味は何だろう、とちょっと慎重になった方がいいのでは。
人の声は感動させるので、あまり、歌に頼る必要はない。
本棚が倒れてお台場は素晴らしいアイディア。
○本棚の中に文字、ひっくり返る、全体の世界観…。
お台場はこころ踊りました。しかし机がかぶっていたのが残念。
脚立がガンダム、最初からずっと黒かぶっていたのが残念、はじめから置いているのならガンダム色に塗った脚立があってもいい。三人がシルエットで消えるのはいい。

□都立桜町高校
○たいへん完成度の高い作品。とてもおもしろく見ました。高齢者問題は頭でっかちになりがちですが、ああいうふうに舞台化するのはよかった。これはまさに演劇でなければできない、欺されるわけですよね。不自然だな、本のできがよくないのかな、とおもっていたのが、あれが全部高齢者だ、とわかったところでやられた、と演劇でなければできないことをされた作品だとおもいます。
○私も欺されました。装置が好きでした。間口がちょうどいい感じがして、綺麗だな、と思いました。私にとっては照明が暗かった。ほんと欺されました。つまんねえじゃん、とおもっていましたが欺されました。みんなが老人だからと言って腰を曲げなくてもいい。お母さんが来て、おばあちゃんを殴るところ、ここまでやるんだ、とおもってどきっとしました。現実を見せて、やめて、と言って何も言わずに娘が母と手を握る、ほろっと来ました。拍手をしました。なにも言わないのがいい。
こうしてマイクで喋っていると、マイクになれる。で、生声で喋ると、耳が聞こえなくなる。完成度が高く、もっともっとおもしろくなるのでは。
○緞帳が上がってきたときに見えたセットがシンプルでよかった。全体がぴっちり左右対称でしたが、逆に安定しすぎていて、壮大な感じが出すぎたのでは、とおもいました。この家族おかしいな、とわかっていく過程で、セットを少し斜めに振るとか、ちょっとバランスを崩すことで生っぽいことが伝わるのでは。
障子に映る影、いいんじゃない、とおもいました。他のシーンで合体させて使えたのでは。

□中央大学附属高校
○超おもしろくて、すこしむかつきました。不条理感がはまっていく感じに爽快感がありました。頭がいいのはわかるけど、それを出し過ぎてるから、ちょと負けてあげるところがあるといいのでは。ロジカルで、村田女子は身体的、そのバランスのいいところを探れるといいかな。ロジック側のおもしろさを感じたすごい作品でした。臼井くん、天才だと思うのですが、天才だと言うことに自惚れないで。割とたまに天才を見かけるのですが、この才能を手放さないように、評価が上がると見失わないように。臼井くんが天才だと言うことは偶然あることなので評価しないのですが、他の俳優達とのバランスがよかった。器がしっかりしていました。臼井くんの芝居は作・演出芝居でおいしいところを持っていっている。一つ難を言えば、この人世界をどう見ているのか、というところで勝負をしていかなければならないので、こういうことを考えて臼井くんは余生を過ごしてほしい。
○はじめからやられました。みんな眼帯をしている。ことば遊びが上手い。身体だけで表現するところもいい。気になったのは、ちゃんとできているところと、リズムを身体で取ってしまうところがある。一生懸命喋ろうとするとリズムを取ってしまう。結構いろんな人がやっているので、無意識にやっているときに、観ている人が注意するといい。
○セットがなくったっておもしろいの作れるよ、という芝居でしたね。でもそうすると私の仕事なくなっちゃうのですが、衣装とかモノトーンで洗練されていて、少なければ少ないほど大きな意味を装置が持つ。グレーでも、鉄のかたまりに見えたり、クッションに見えたり、突き詰めて厳選して、もっと自分たちの言いたい世界観を突き詰めてくれるといいなぁ。転換が何度かはいって飽きてしまったので、照明の使い方とかで工夫できるかと。

□日本大学附属第一高校
○ずっと演劇をやっていますが、この作品恥ずかしながら初めて見ました。最初の漫才、見事でした。あそこでこけたらこの話つまらなくなるしね。ただ、単純に、なぜこの作品を選んだのですか。みんなで選んだの。やってみてどうだった?(「むずかしい。戦時中、僕ら生きてないし」)どう感じた?この作品をかっこいいと思ってやったのか、こう聞くのは、どう感じてやったのか、ということを聞きたい。あ、ちゃんと感動してるし、おもしろいな、いい試みだし、単純に感動してみていたんです。センチメンタルになる芝居なのに、俳優達がセンチメンタルにならないところがいい。あと、ちょっと残念だったのが、暗転の長かったときがあった。椅子が飛行機になれるのが演劇の素晴らしいところ。最後、二人が特攻隊になるところ、自分たちで飛行機を組み立てれば暗転にしなくてもできたかな。ちょっと期待していましたが。有名な作品をあそこまできちっとできるのはよかった。
○死に近づいていくと、自分をかっこよく感じてしまう。特攻隊とか、すげえかっこよく、ナルシスチックで、でもやりきってくれたから、気持ちよかったです。なんでこの台本選んだのか僕も疑問に思ったけど、やりきれたのでよかった。テンポが均等に速かったので、少し溜めるところがあってもよかったかと。仲間達のエピソードも均等ではなく、倍くらいのものがあってもよかったかと
○中割幕を使っての転換、スムーズでよかった。キャスター付きのパネル、両面で使っていたので、反対側の質感を変えてもよかったかと。この2枚パネルが出て机が出るシーン、時間とか場所の変化を変えるときに使っていたが、心情的な表現を照明で助けてあげることもできたかな。

□翔陽学園渋谷高等学院
○すごくよくできた話。最初、主張をすべて話していて
最後のどんでん返しで回収してた感じはしますが、テーマは少し薄っぺらくおもった。
芝居は技術が高くて、プロの声優さんを見ているよう。ただ、声優さんすぎて、アニメの表情の表現。アニメは絵の情報が多いので、声からとれる情報を少なくするのが声優さん。
それを舞台上でやると、声からの情報が少し少なくなってしまい、そこがちょっと気になった。一人ひとりのキャラクターがすごく立っていて、どれかに感情移入できるところがあってよかった。
ラストのどんでん返しは、これは、まあ 僕は劇作家なのですごくあざといな、と思いましたがよくできていました。男の子の芝居も好きになっちゃう、出てくる人が友だちになれそうな、こういうやつがいたら友だちになりたいな、というキャラクターがいて、一方で、こいつら人殺しなのかという違和感。
ギャグが少し切れてなかった。締めのギャグが決まってないところが二箇所くらいあった。原因は、間の取り方。ここはギャグなんだと、どうぞ笑ってください、とやれば受けてもらえたと思うんだけど、出てない俳優さんを笑わせるとか。
舞台上で笑いを取るのはそう難しいことではないので、頑張っていってほしい。
○私も最後のどんでん返しにはびっくり。
ステレオタイプの演技をわざとやっているなら、それをもっと派手にやるといい。
暗転が多い。明るいままでも転換できるんだ、と発想をかえるといい。
いい声。声量もあり、見ていて気持ちいい。
○白い幕というのは皆さんで作ったんですか。さぞかしたいへんだったろうと思いました。映像使ったのはよかったのですがもっと探っていってほしいとおもいます。
事務所は袖幕とかで間口を絞ってもよかったのでは
棚をひっくり返すのもよかったが、台ごとひっくり返せてもよい

□都立第四商業高校
○とてもいい作品でした。舞台かも映画化もされている。お爺さんをどうするんだろう、映画では三国廉太郎さん。それを出さない、という素晴らしい発想ですね。脚色の話で言ったのですが、じゃあ、何を演じたいのかと言ったときに、子どもたちが生と死を実感して子どもたちの成長の話と絞っていったという、すぐれた脚色のやり方だと感じます。演技が三人組とてもよかったですね。体型も個性的。上手な演技でした。特に、のっぽくん、高校生の男の子が子ども役をやるのはたいへんだと思うのですが、とても感心しました。抽象的な装置をあちこちかえることでさまざま見せていくのは、演技力であり工夫だと思う。
転換が多く、またそれが長いんですよね。出てくる場所は限定的なので、転換を減らすとか、簡単なことで変換するとか
○最初見たとき、なんかテンションないな、とおもった。身体にキレがない。だんだんと、あ、これでいいのか。これが小学生としてみせる技なのかとおもった。暗転が長いと、やったシーンが次のシーンにつながっていかない。もう一回、同じところから始まって積み重なっていかない。独白がとても多い。全部説明の台詞でなくてもいいのでは。みんなに向かって喋るのではなく、煙突に向かってぼそっと喋る、とか。絵が見える方がいい。それを大事にすると、もっと可能性が出てくる。常識に囚われず。
○箱類はとても素晴らしいアイディア。
真っ黒い黒の箱であることは、人の生き死にを扱うのによかったのかな。木の質感を出すとか、検討されてもよかったのでは。
全体的なエリアの灯りでやっていましたが、照明を区切って変化させるとか、ちっちゃな小道具を取りに行くためだけに転換をしているところもあったので、箱の中に仕込むとかするのもいいのでは。

□都立井草高校
○私、永井さんの芝居あんまり好きじゃなかったのですが、これも初めて見たんですが、よかったです。あの女学生達が、ほんとに理解できない部分でつながっているように見えて、俳優達の力だったとおもいます。先生達の葛藤とかも俳優の力で発揮されていました。
普通におもしろすぎて優等生すぎ、どっかふざけたところがあるといい。笑い方など、芝居で笑ってるんだな、と感じてしまう。笑う芝居はすごく難しい。
脚色はとてもいい。編集の仕方が友情寄りにしているし、時代の圧力とか僕らには表現が難しいところ そういうテーマに対して尊敬とかおそれを感じて、底がよかった。
ラストシーンで後ろに開けるのがよかった。
○ずいぶん高いハードルを設定したな、100メートルハードルのところを棒高跳びに挑戦したところに拍手。この戯曲のもつ多面性の中で、ひとつに絞ったところがいい。ぜひ、全編に挑戦してみてください。30倍くらいのことが感じられる。袴姿がぴしっと決まっていて、とてもよかった。慣れない言葉にも挑戦しようとしているのがひしひしと伝わってきて、登場人物達の前向きで真摯な姿とつながる。
奥行きのないところでやっていて、息苦しくなっていく。最後のところせっかく開けていくのだから、のぶとはつえが違う道を歩くことを決断する、はつえが1人戦う、戦わないみずしまのぶ 2人が寄り添って前を向くのではなく、はつえは1人でうしろに行くなど
動きで見せてもいい。
理屈で喋る芝居が多いので、感情に流す音楽に頼らないほうがいい。
とてもよかったのが、髪型顔をみんな出していた。他の高校で、現代物をやるときに、前髪がかぶっている人が多い。演技ではなく髪をかき上げることがある。
○L字のパネルのデザイン、時代の雰囲気が出ていて、蝋燭とか持ち道具とかとても丁寧に使っていましたね。奥行きがなかったが、せっかくなので、もう少し深くとってもよかったのでは。
あのパネルがあるので、空間を広くとっても大丈夫だし、照明もさまざま使えるし、役者の関係性も前後がつかえる。

□創価高校
○最初見ているときに、なんの話なんだろう…どうなっていくのかな、とずうっと見てしまった。特定しなかったよね、言ったところを。どこ何だよここ、と思いながら、場所も時間も特定しなかった。キャラクターがはっきりしていて、それがぶつかり合わなくて、惹かれた。ただただ暖かくてセンチメンタルに陥らない。
残念だったのは、戻ってきて、「私変わったから」と自分で説明しちゃうのがもったいない。俳優が自分の身体を信じてくれればよかった。装置もシンプルでおもしろかったし、いろんな可能性を。甘いものではなくブラックも見たい。
○まず冒頭のところが上手い。非常に日常のところで主人公を追い込んでいる。いっぱいいっぱいになる高校生を見せている。そして、どこかわからないところに連れている。最初の異常だった感じに加えて、最後をまとめすぎたかな。そこをカッテングエッジにしてくれれば。
戦争をしている、戦争があった、というところをはっきり、恐怖というものをもう少し見せてもよかったのでは。部員がたくさんいるようですから、うわっと人を出すだけでも変わる、支える大きな世界作りをすればよかったのでは。
顔が見えないのはもったいないことが多い。見る側にすごく印象が違う。
(中根)セットをきっちり作り、色もよかった。道具、パネルが動いたり人が出てきたりしてわくわくしました。そのあとパネルが出てこなかった。せっかくすてきな色塗って作ったのに、後でも使えるシーンがあったと思う。後ろの台が左右対称でないのがよかった。ただ、整然としすぎていて、いびつなところがあった方がおもしろくなったのでは。

★教員審査員から
○時間制限を武器にしてほしい。間をもう少し短くする工夫とテンポのよい芝居を
台詞が聞こえてこない音響はまずい。
舞台空間の工夫。もっと狭めて使ってもいい。
舞台空間の出入りの不思議さ、空間の認識ができていないところが
照明が暗い
観客が少ない。見ることも仕事だろう。これを見に来ない演劇部ってないよな。自分たちの地区の学校を応援する、会場をいっぱいするように!

○暗転を考えると楽しいお芝居になる。
カットアウトで2秒は灯りが落ちません。その後動くと見える。
暗転でも動きは見えます。
既成台本でも、どういう暗転をするかは工夫できる。明るいままでも転換はできる。
装置を作るのはたいへんだけど、頑張って作ろう
創作台本に挑戦してください。
自分でも作ろうか、という気になりました。

○おつかれさまでした。
時間が過ぎたので、一言ずつ。
松隈さんの代表作、頑張っていた
中大、マイムだけのシーンよかった
村田女子、演劇部ネタ、もう少し突き抜けたものがほしい。
日大 フィールドワークをよくやったかな、暗転がおおいかな、
翔陽 最後、怖いラスト、裏切られた。
桜町 伏線上手い ホームグラウンド、よく書けている
東 AKYアンサンブルもよかった。
 完成度を高めても、当日のコンディションで変わるね。
創価 ストーリーがどう進むのか、引き込まれた。あそこが夢、という落ちでなくてよかった。
 今回の12本は特徴があった。台詞にかぶる音楽が多かったのがとても残念。小さいところにこだわらないと全体の完成度が上がっていかない。
 また、いい女優、いい男優がたくさんいた。
この12校はとても頑張りました。おつかれさまでした。

■審査結果
★審査員特別賞 東京都教育委員会賞
 中央大学附属(関東大会推薦)
★水木京太賞
 村田女子(関東大会推薦)
★落合矯一賞
 都立桜町(全国優秀校東京公演(国立劇場公演)推薦)
★全国高校演劇協議会賞
 都立井草
★都高校演劇研究会賞
 都立府中西
★都高校演劇研究会賞
 日本大学第一
★優良賞
 都立竹早 都立八王子北 都立東 翔陽学園高等学校渋谷高等学院 都立第四商業
 創価

特別賞
★榊原政常記念創作脚本上演賞
 中央大学附属
★豊博秋(ぶんのひろあき)記念舞台美術賞
 都立八王子北
★米本一夫記念賞(既成作品の優れたテキストレジ)
 都立井草
★アマチュア創作戯曲賞
 臼井遊(中央大学附属)   

受賞の詳細は、東京都高等学校演劇連盟HPを参照してください。
http://www.geocities.jp/tokyo_koenren/news.html

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OBOG競演

「東京都高等学校文化祭 演劇部門中央発表会」の初日。

都立東高校がOGの三輪忍さん作『機動戦士KY』。
都立桜町高校はOGの岡崎恵介さん作『遠くの親戚、近くの他人』。
東高校のエンディングで、チューリップの「青春の影」が印象的にかかって幕がおり、
幕間を挟んで直後に上演された桜町高校のオープニングでは「サボテンの花」がかかりました。
30年以上前のチューリップのヒット曲、財津和夫さんの歌声が東京芸術劇場中ホールに染みわたりました。
雰囲気があって、いい曲、いい歌声だなぁ…と思いましたが、若いOBOGのセンスにもかなうものであることがおもしろくも思いました。

初日の後半4本は、OBOGや現役部員による作品。「今」を切り取り、現像・定着させられた上手い作品が多いなぁ、とおもいました。

一本一本の感想は機会があればまたにして、地区大会から観ている『機動戦士KY』についてだけ、一言。
良くも悪くも持っている東高校伝統のがちゃがちゃ感がパワーを保ちつつ整理され、だいぶ見やすくなりました。メインキャラ3人の個性もしっかりと確立されつつあり、内面の変化を見ることができて心に迫ってくるものとなりました。だからこそ見えてきた課題があり、茉梨乃の変容が他の二者に比べて印象が薄くなってきたと感じます。特に前半部分の役の掴み・あるいは書き込みが弱いのか、と。なぜ、前半部分のような「茉梨乃」を茉梨乃は演じているのか、そのことを客観視する自分が見つけられれば変わることができるのかもしれません。いまきっと、「茉梨乃」を茉梨乃さんは素で演じているのでしょうね。その「素」が、実は作られたものであることに自覚的になったとき、茉梨乃は他の二人とともにガンダムに乗ることができるのでしょう。
そういう意味で、未完成。また、そういう意味で再演にも期待したい作品です。
…曲自体は好きで対案はすぐにはないのですが、「青春の影」は友情というより直接愛情について歌った曲なのでは…という違和感も。狙ったものなのかな。

講評・結果発表は、今日の17時半からです。

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中央発表会リハーサルおしまい。

今年の中央発表会リハーサルが無事終了しました。
リハーサルを見ていると、学校それぞれのキャラクターが表れてきて、なかなかおもしろいです。ぴしりと統率のとれた学校、まったりワルツテンポの学校、顧問の口出しに「その必要はありません!」と、教師たじたじの学校などなどさまざま。全体としては大きな問題もなく無事終了。
本番の舞台が楽しみです。

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VISA

来年早々の海外修学旅行。外国籍の生徒のVISA手続きが進みません。揃えなければならない書類がたくさんあり、面倒がってずるずる引き延ばしてしまっている生徒がたくさんいます。渡航手続きたいへんです。
生徒たちの日本在留資格にもいろんな種類があることを知りました。

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2009中央発表会の搬入

今年の中央発表会の搬入作業がありました。
去年の拓大一高のような超大物はありませんが、今年はどこもまんべんなく装置が多めです。
搬入、指定位置への設置、使用する舞台設備の説明、吊りものの飾り付け…と作業が進みます。
すごいのは、紗幕に匹敵する白い布を縫い上げてきた学校。作業に5時間費やし、ひたすら縫い続けたとか。もうやだ、思い出したくない、と作業を振り返っていましたが、バトンにくくりつけられて吊り上げられた白布の全貌を初めて見て、「おおっ」と感嘆の声をあげていました。

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