『流光の音をたどれ』
2009 MOKELE MBE MBE PROJECT
「流光の音をたどれ」
企画・脚本・演出・美術/藤沢弥生+及川均
構成/藤沢弥生+及川均+新平
出演/新平+るる+田村義明+大沢ミチ+藤井良行+藤沢弥生+及川均
特別出演/弓野恵子+弓野正勝
舞台監督/田村義明
照明/大屋恵一
衣装/平山ゆり子+藤沢弥生
制作協力/真名垣クミコ・青柳美之・青柳好太郎
会場/KAWAGUCHI ART FACTORY
開演/18:00 終演/20:15
開演直後から「TOKYOアイヌ」の〈予告編〉が上映されます。
差別されてきた歴史のある北海道を離れ、安住の地を求めてきたアイヌの人々が東京に何千人もいらっしゃるとのこと、知らないでいたことでした。
何年も前、北海道の教員採用試験を受けたときのことを思い出しました。面接で話がもりあがり、こちらからもいくつか質問をしてやりとりをしました。その中でひとつ、同和問題のような差別問題は北海道ではありませんか、とうかがってみました。アイヌの問題はありますが、そんなに差別問題は北海道ではありませんよ、という回答を面接官から受けたことをおぼえています。
けれど差別は、差別する側は安易に忘れてしまうようなものであっても、差別される側のものにとっては現在も消えることなく厳しく続くものなのだと意識させられました。
若い二人のディスコミュニケーションが、相手をおもう、人を思いやり理解しようとする真摯な努力によってその溝が少しずつ埋められていく。結局はわかり合えないのか…と思わせられるシビアな瞬間に立ち会いながらも、温かで心優しく描かれた登場人物たちに包み込まれ、雪解けの融和から訪れる春の予感を感じさせる。
隠された現実をえぐり出しながら、人と人との生身のふれあいの力を、そこから生まれる相互理解を信じるメッセージに心が温かくなりました。それでいて、夢物語にしてしまわない厳しい視点も忘れずに盛り込まれ、ここだけのファンタジーとして終わらせないという想いが込められていることを感じました。
自分の来し方をふり返る、見つめ直す、そんな作業をすることを自分にも科せられているようにも感じた上演でした。
会場は、かなり趣のあるスペース。都外に出れば、駅徒歩5分でこんなおもしろい場所があるんですね。会場のもつ雰囲気を上手に生かした構成。大団円は、やはり元・黒テント、さすがと思ってしまう演出でした。
サズ演奏者の藤井さんと終演後ちょっとお話ししました。自分の子どもがマンドリンを始めたのですが、楽器の形が似てますね、とお声がけすると、実はマンドリンの原型の楽器がこれなのだとのこと。マンドラになっていくもとの楽器がサズ、ということのようにうかがいました。マンドリンに比べて棹の部分がだいぶサズは長いのでうかがうと、弦楽器はもともと棹が長いものが初期は多かったそうです。楽器も近代化するに伴い、棹が短くなってきたとか。いずれにしろ、独特で味わい深い印象の音色を持つ楽器、また演奏でした。
炎を演じるタップダンサーの大沢ミチさんがまた個人的に時機を得たものでもありました。たまたまこの日、劇団に入った卒業生が「タップダンスのシューズを買いました」と喜び勇んで学校までやってきました。その卒業生と観たこの日の公演。まだまだうまくできない、と言っていた卒業生でしたが、だいぶ参考になったのではないでしょうか。
この卒業生が出演する公演が来週行われます。後輩である新平が、「観に行きますよ」と終演後にひとこと。先輩・後輩が部活の外でお互いの発表を見合う、おもしろいこの頃です。
さて、その後輩、新平くん。告白のシーンがちょいとぎこちなかったかな。ぜひ、ホンモノの「恋」を、これからどっぷりとしてくださいね。
おまけ:題名間違いをしんぺいくんから指摘されました。ごめんなさい。訂正しました。
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コメント
たくさん書いてくださりありがとうございます!!!
二日目の最後に、弓野恵子さんが挨拶の中で、
「私たちの思いを、るるさん(シズカ役)としんぺいさんが心から皆様に伝えてくださって、本当に嬉しいです。」
と言ってくださりました。
やっとここまでキタ・・・
通じ合えた・・・
と思い、涙が出ました。
残りの2公演も、心を込めて努めます。
投稿: しんぺい | 2009年6月22日 (月) 18時46分